たぶん、30年以上前の記憶だと思います。
　子ども時代、白いボール型の「アイス」をよく食べていました。直径が３〜５センチほど、なぜか表面がザラザラしていて、見た目は大きな雛あられみたいな感じ。はっきり覚えていないのですが、アイスの中に丸いガムが入っていたような……。
　メーカーはエスキモーで、細長いビニール袋に５〜10個ほどの球アイスが並んで入っていたと思います。パッケージは確か水色？　ファーのついたフードをかぶったエスキモーの子どもの絵が描いてあったはず。

　……という記事を、数年前にある懐かし系サイトに書いたところ、某有名レトロ文化評論家の方から「それは記憶がかなり混乱しています。該当商品は『アイス』ではなく『ガム』。たぶんカバヤの『アイスクリーガム』だと思います」とご指摘を受けました。

　そうか！　そう言われりゃ、確かにあれはガムだったような気がする。お菓子屋さんで常温で売っていたような記憶がある。商品名が「アイスクリーガム」（「アイスクリーム」ではなく、あくまで「アイスクリー」だったらしい）だったので、記憶のなかで勝手にアイスになっちゃってたのかも。メーカー＝エスキモーって記憶も、パッケージにエスキモーのイラストがあったからそう思い込んでたのかも……ということに思いあたりました。

　その後、このカバヤの「アイスクリーガム」がまだ現役で売っている！ということを知りました。
　「アイスクリーガム」が思い出の商品かどうか、買って確かめてみようと思っていたんですが、ずるずると買いそびれているうちに、いつの間にか終売。で、結局、ウヤムヤな記憶はウヤムヤなまま。

　なんだか知らないけど、幼児期のことを思いだしていると、よく「アイスクリーガム」（と思われるモノ）を食べている自分がボンヤリと浮かんでくるんですよね。玄関の「あがりがまち」に腰かけて、エスキモー印の袋を手に、ボンヤリとガラス戸から向かいの家の二階の窓を見あげている光景。なんでもない日常の１シーンなんだけど、なぜか記憶から消えない。

　30年前の「アイスクリーガム」を食べたことのある人で、なおかつ数年前の「アイスクリーガム」を食べたことのある方、この二つは同じものでした？

（2009.11.17）

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