東京都民限定ネタでスミマセン。
昭和の東京で幼少期を過ごした人間には懐かしい一品です。
現在はどうなっているのかわかりませんが、その昔、毎年10月1日は「都民の日」で、都内の公立学校はお休みになりました。この「都民の日」を前に、各小中学校では「カッパのバッジ」なるモノが販売されたんです。
このバッジを胸につけていると、「都民の日」に限り都営の交通機関や施設(博物館など)の利用料金がタダ、もしくは割引になる! というシステム。
当時の小学生たちは「施設がタダになるから」といった理由とは無関係に、そのキュートなデザインに魅力を感じてバッジをコレクションしていました。
バラ売り、ケース入りのセット売りがあって、誰もがセットをほしがったんですが、かなり高価(1000円以上したと思う)だったため、ほとんどの子がやむなくバラをひとつだけ購入していました。
小学生時代の6年間を通じ、僕も毎年、親にセットをねだりましたが、「ひとつあれば充分でしょ! ひとりっ子なんだから!」と言われ続けました。ようやく「憧れの『カッパのバッジ』セット」が手にできたのは、中学生になって多少経済的余裕ができてからのことでした。
ちなみデザインを手がけたのは……
初期:朝倉文夫(彫刻家)
中期:清水崑(マンガ家)
後期:小島功(マンガ家)
清水氏、小島氏は、あの「黄桜のカッパ」を描いている先生です。写真のバッジは後期のもので、小島氏のバージョン。
1997年を最後に、「カッパのバッジ」は販売終了となり、東京ならではの祝日だった「都民の日」も、なにやらウヤムヤになってしまいました。
(2009.11.17) |