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くたくた動物

「駄菓子屋の高級玩具」




 これ、正式名称をなんていうのか知らないんですけど、子ども時代、周囲ではテキトーに「くたくた動物」って呼ばれていました。
 当時は駄菓子屋さんの定番のオモチャだったんですが、駄菓子屋のラインナップのなかではかなりの高額商品。はっきり覚えていませんが、確か200円くらいだったような気がする。手のひらサイズのソフビ人形(「各種ライダー」とか「レインボーマン」とか)が当時150円。それより高かったような記憶があります。

 なぜか僕はこの種のオモチャが好きで、ことあるごとに購入していました。集めていたわけではなくて、ひとつ買って、ひとしきり遊んで、飽きてほったらかしにして、そのうち壊れたり紛失したりするとまた新しいのを仕入れる、ということの繰り返し。

 構造はごくごく単純。関節内部に糸が仕込まれている人形で、台座の下部を押し込むことで糸が緩む。すると人形がクタ〜ッとなる。それだけなんです。ただ、台座の押し込み方である程度アクションをコントロールすることができて、たとえば首だけをコックリコックリとうなずかせることもできるし、後ろ足だけを折りたたんでお座りの状態にもできちゃう。ちょっとした簡易リモコン動物ロボット的な遊び方が可能なんです。同じような構造のオモチャで、サルなどが鉄棒するタイプもありましたね。

 写真の商品は数年前にレトロショップ購入したもの。70年代のデッドストックらしい。いかにも当時のデザインとカラーリング。こういう版権無関係の単なる「どうぶつ」のオモチャ、昨今は本当に少なくなっちゃいましたね。

(2010.3.14)






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