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*関連トピック:スーパーカーブーム |
僕ら世代にはもはや説明不能のアイテム。 「スーパーカー消しゴム」には一定の遊び方があって、必須になるのは三菱鉛筆のスタイリッシュなボールペン 「BOXY」。このボールペンは頭のノブを押し込むと芯が出て、サイドのボタンを押すと芯が引っ込む。つまり、頭のノブがパチンと飛び出す。このアクショ ンが「スーパーカー消しゴム」のブースターにちょうどいい。パチン、パチンと消しゴムを飛ばして、教室の机や床などでレースを展開して遊ぶわけです。 「スーパーカー消しゴム」+「BOXY」の組み合わせは全国的に普及し、すでにカッコよさで子どもたちにウケていた「BOXY」の売上は70年代後半にさ らにアップしたそうです。 でも今考えると、レース自体はあんまりおもしろくなかった(笑)。みんなが熱くなったのは、レースそのものより、レースのためのチューンナップ。つまり、改造です。 僕の周囲では、もっとも初期に流行した改造は車体の底にホッチキスを打つ、というものでした。摩擦係数を減らし て、飛距離を格段にアップさせるわけ。が、これはすぐに「ずるい」ということになって禁止されました。「異物を装着する」という部分が「卑劣」とされたよ うです。 で、次に定番化したのは、車体の底やタイヤ部分にセメダインを塗る、というもの。タミヤから出ていたハケで塗る
タイプの液体セメダインが多用されました。これをやると消しゴムの接地面がカチカチになり、やはり摩擦係数が下がるんです。これは基本のチューンナップと
して定着しました。 次に登場したのは、チューンナップというより当初はデコレーションの意味合いが強かったんですが、プラカラーで色を塗っちゃう、というもの。プラモデル用塗料でカラーリングしちゃう。こうすると、車体全体が硬化するんですよね。 しかし、よくこういうことを考えつくよなぁ、子どもって。しかも、こういう情報は瞬時にクチコミで全国に広がる。ガキの不可視ネットワークって、ほんとうにスゴイ。 |
カー消しDVDに2000円出す?
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