初見健一のweb site * 東京レトロスペクティブ



スネークペン




 別項で取りあげた「王様のアイディア」で70年代に売られていた商品が、もう何十年も前から気になっているんです。確か商品名は「スネークペン」だったと思うんですが……。

 外観は、短めのボールペンの頭の部分に、やわらかいゴムの棒がついたような感じ。別の言い方をすれば、長めのボールペンの半分から上がゴムでできているような感じ。

 「王様のアイディア」で展示されていた商品解説によると、このボールペン、手で握って文字を書いているうちに、上部のゴムパーツがクネクネと動いて手首に巻きつく……らしいんです。

 「まさかー?」と思うでしょうが、その解説を読んだ子ども時代の僕も「まさかー?」と思って、子どもなりにいろ いろ考えて、もしかしたら手の温度に反応して特殊なゴムが作動するようになってるのかな……などと思ったりしたんですが、結局、しかけはわからずじまい。 商品もいつの間にか店頭から消えてしまいました。

 実際に動いているところを見たわけじゃないので、「クネクネ動く」がどの程度のアクションなのかはわからないんですけど、いずれにしても、あまりにも不思議な商品ですよね。

 この原稿を書くにあたり、「あれって記憶違い、もしくは解説の誤読だったんじゃないかなぁ」と思いなおして、た とえばゴムが自然にクネクネ動くんじゃなくて、自分で手首に巻きつけるとか(しかし、なんのために?)、そういうコンセプトだったのかも、なんて考えたり もしたんですが、いや、やっぱりクネクネのゴムの動きに驚いている男の子のイラストも覚えているし、確かに生きもののように動くボールペンだったと思いま す。

 この商品を覚えている方、そして、できれば「それ、買ったゾ!」という方、なんでもいいので情報をくださいませ!

情報求む!BBS mail
(2009.2.15)





読者の方から情報をいただきました!/2010.12.13

 「とおりすがり」さんからBBSに情報をいただきました。それによりますと……

スネークペンと一緒に併売されていたスネーク鉛筆なら持っていました。なんのことはない、鉛筆の粉を練り込んだゴムを鉛筆の芯にしたものでした。クネクネ曲がっていましたが、これで書いた字は消しゴムでも消しにくく、実用性は低かったです。

 とのことです。「スネークペン」も「スネーク鉛筆」とまったく同じ構造である可能性は極めて高いので、単にペン軸がクネクネ曲がるゴム製だった……ということになりそうです。かなりトホホです。
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